日本のWEB企業がえらいことになっている。オールド企業の出遅れ感は明白

日本のWEB企業がえらいことになっている。オールド企業の出遅れ感は明白

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日本のWEBビジネスは極端な発展分野である

日本のWEBビジネスは極端な発展分野である

日本の企業は、WEBテクノロジーをメインにして発展する『WEBネイティブ企業』と、WEBテクノロジーをメインにしていなかった『既存企業』の2種類に分類することができます。

既存企業はこれまでの会社の歴史や慣習、しきたりがあり、高度経済成長期やバブル時代の古き良き日本企業といったイメージです。しかし、裏を返せば一族経営や年功序列、終身雇用制度など、古い時代の体制にとらわれたまま変化しておらず、新しい時代のビジネススタイルに取り残されてしまっているガラパゴス企業とも言えます。

WEBテクノロジーをメインにして発展する『WEBネイティブ企業』と、WEBテクノロジーをメインにしていなかった『既存企業』の2種類に分類することができます。

一方、WEBネイティブ企業はこれまでの俗習にとらわれず、新しいビジネススタイルに順応していくことで発展しています。

日本国内において、オンラインビジネスは目覚しい発展を遂げています。その成長は『WEBネイティブ企業』が極端に先行しているという状況です。それではなぜ、WEBネイテイブ企業が先行しているのでしょうか。

WEBネイティブ企業は、既存企業に比べ企業自体がスリムで風通しがよく、決済に時間がかからないため、新しいものを取り入れるときの障壁が少ないという特徴があります。

一方で、既存企業もオンラインビジネスの波になんとか乗っていこうと躍起になっています。

ところが、既存企業は、様々な過去の事情が足かせとなっています。経営面での視点ではステークホルダーの問題があります。

既存企業は企業自体が大きく、これまでの企業体質から、「株式の持ち合い」など多くのステークホルダーが存在します。そのため、それぞれの思惑が合致し、ステークホルダー間での合意形成ができなくては新しい取り組みを導入することができません。

また、現場視点ではチーム編成が足かせとなります。既存企業の部署編成やチーム編成は過去の業務に対して最適化されており、全く新しいカテゴリーに対しての耐性がありません。本来、同じチームでオペレーションした方が良い業務でも、過去の事業編成では別々のチームに振り分けられてしまうことも起こっているのです。

『WEBネイティブ企業』と『既存企業』の違いってなに?

『WEBネイティブ企業』と『既存企業』の違いってなに?

『WEBネイティブ企業』と『既存企業』の違いについて述べる前に、『WEBネイティブ企業』と『既存企業』について明確に定義付けをしていきましょう。

『WEBネイティブ企業』とはオンラインを主体として発展してきた企業です。オンラインを活用していても、企業のベースにある事業がオフラインの場合は『既存企業』と定義します。

例えば、人材紹介会社について考えてみましょう。業界大手である『リクルートエージェント』や『マイナビ』といった企業は、オンラインでの事業も行っていますが、メイン事業はオフラインになるので、『既存企業』と言えます。

この業界で『WEBネイティブ企業』と言えるのは、オンラインを事業の主軸として発展してきた『ビズリーチ』や『リブセンス』が挙げられます。

もう一つ例を挙げます。古本屋リサイクル品の販売における『既存企業』は『ブックオフ』『ハードオフ』などを運営する『ブックオフコーポレーション』が挙げられます。

『WEBネイティブ企業』で言えば、『メルカリ』が挙げられるでしょう。この2社の現状を比較すると、WEBネイティブ企業』と『既存企業』の栄枯盛衰がわかりやすいでしょう。

メルカリは売上を爆発的に伸ばし、Jリーグクラブのスポンサーになるなど順調に発展をしています。その背景には、スマートフォンが社会のインフラになるという、世の中を取り巻く環境や技術発展に乗った事業を行ったという点があります。

これまでフリーマーケットなどオフラインがメインだったリサイクル市場の主戦場をオンラインに移したことで成功したモデルです。

実店舗をメインとした『ブックオフ』では、近年経営が悪化し、多くの店舗が閉鎖に至っています。

同じ業界内でも『WEBネイティブ企業』と『既存企業』とで分けて考えると、『百貨店』と『ZOZO TOWN』、『新聞社』と『グノシー』など、実に多くの事例がイメージできると思います。昨今、上場企業の経営者に30代が多いのもオンラインビジネスに長けた世代であることと無関係ではなのです。

『WEBネイティブ企業』の上場スピードがすごい

『WEBネイティブ企業』の上場スピードがすごい

2000年代以降、WEBネイティブ企業がオンラインビジネスで発展するスピードは目を見張るものがあります。企業の発展の一つの指標として株式市場への上場が挙げられるでしょう。起業から上場までのスピードがどれくらいなのか、いくつか『WEBネイティブ企業』についてみてみましょう。

先ほども触れた『リブセンス』は、2012年に東証1部上場を果たしています。起業から5年というスピードもさながら、史上最年少での東証1部上場を果たした創業者の村上社長も大いに話題になりました。

また、アメーバブログやAbemaTVなどを運営するWEB広告の雄、『サイバーエージェント』は起業からたった2年で東証マザーズ上場を果たしています。その後順調に売上を伸ばし、現在では東証1部に上場しています。テレビ、新聞、雑誌などが主流であった広告業界にWEB広告というブルーオーシャンを作り出しました。また、創業者の藤田晋社長も多数の著書を執筆するなど、注目を集める存在です。

自らを「インターネットにおけるものづくり企業」と称する『ドリコム』も起業から5年でマザーズ上場した企業です。『ダービースタリオン』や『みんゴル』などのソフトで知られる同社は、インターネットゲームの開発を事業の中心に置く『WEBネイティブ企業』です。

情報キュレーションサービス『グノシー』は今や新聞に取って代わろうとしている、『WEBネイティブ企業』です。上場直前まで赤字経営でしたが、2年半という異例の早さでのマザーズ上場を果たしています。マザーズ上場からさらに2年後の2017年には、新興市場であるマザーズから東証1部に市場を変えています。

インターネット広告代理店『アドウェイズ』も起業から5年で上場を果たした『WEBネイティブ企業』です。アドウェイズは日本市場だけではなく、アジアを中心とした世界市場に進出しています。

今や主婦を中心とした一大インターネットフリーマーケット市場を築いている『メルカリ』も起業から5年で上場しています。

一般的な企業が株式上場するまでには、起業から平均して20年という長大な時間がかかるのが通例でした。ところが、今紹介したような『WEBネイティブ企業』は2年から5年というごくごく短期間で上場を果たしています。この点を比較してみても、『WEBネイティブ企業』の発展のスピードがものすごいことがわかるでしょう。

WEBネイティブ企業の組織づくりとは

WEBネイティブ企業の組織づくりとは

『WEBネイティブ企業』が圧倒的なスピードで成長する背景には、『既存企業』にはない組織づくりがあります。『既存企業』がプロジェクトを縦型で組織化し、ジェネラリストが求められるチームづくりをするのに対して、『WEBネイティブ企業』は各職種において細かい分業がなされ、スペシャリストが集まったチームづくりがされています。

『WEBネイティブ企業』では大きく分けて、『マーケティング』『企画・編集』『クリエイティブ・開発』とにチーム分けがされています。

『WEBネイティブ企業』では大きく分けて、『マーケティング』『企画・編集』『クリエイティブ・開発』とにチーム分けがされています。

『マーケティング』チーム

事業計画から運用までを統括するプロデューサー、アクセス解析などを用い集客業務を担うアナリストやグロスハッカー、集客効果とコスト最適化を担当するプランナー、WEB広告に特化した運用を担当する運用・入稿とがいます。

『企画・編集』チーム

デザイン制作やシステム開発の現場監督を行うディレクター、企画テーマに応じて原稿を制作するウェブライターがいます。

『クリエイティブ・開発』チーム

サイトのレイアウトや配色デザインを手がけるWEBデザイナー、MTMLやCSSを駆使してカタチにするコーダー、システムの構築や開発を担当するプログラマーがいます。

それでは、なぜこのようなスペシャリストばかりが集まるチーム編成になるのでしょうか。

WEBが完成するまでには様々なプロセスを必要とします。例えば、ネット広告運用の面だけをみても非常に特殊です。予算を決める、リスティング広告を運用する、費用対効果を試算する、など日々の業務も専門的な知識がないと着手すら難しいものばかりです。そのため、WEB広告に特化した運用ができる人材が必要になります。

スペシャリストばかりの組織体制でうまく成長している背景には、職種ごとの社内評価制度がしっかりとしている点が挙げられます。そして、組織編成が1つのゴールに向かっているという点も急激な成長の大きな要因のひとつと言えるでしょう。

既存企業もオンラインビジネスには注力している

既存企業もオンラインビジネスには注力している

世界中で様々なサービスがオンライン化している中、『既存企業』もただ手をこまねいている訳ではありません。『既存企業』もオンラインビジネスに力を入れ始めています。この記事で『既存企業』の事例として紹介したリクルートエージェントもマイナビも、オンライン部門に注力し、その結果成長しています。

しかし、やはり成長スピードという点では『WEBネイティブ企業』にはかないません。なぜなら、『既存企業』は、組織体制を簡単に変えることができないという課題を抱えているからです。それは、これまでの組織体制で会社が成長してきた、または会社を維持してきたという成功体験かあるので、旧来からの組織を簡単に捨てられないのです。

旧来の組織体制の中でオンラインビジネスを発展させることは非常に困難です。WEB人材の評価の仕方が不明確なままでは人材と組織とにミスマッチが発生してしまいます。ミスマッチが起こるたびに組織を入れ替えていては、スピード感に差が出てしまうのは明白でしょう。

『既存企業』は優秀なWEB人材を獲得し、しっかりとプロジェクトを運営していくための評価制度や組織改編を行うなど、早急な変化が求められています。

WEB人材はこれまで起業したてのベンチャーで、低給料、長時間労働といった劣悪な労働環境がはびこる言わばブラック企業で働き、自身のキャリアに対して悩みを抱えてきました。しかし、これからもオンラインビジネスは世界中で急展開を遂げていくことは確実です。

そして、オンラインビジネスに力を入れ始めた『既存企業』は、需要が高まったWEB人材を獲得するために好条件のオファーを提示する必要がでてきます。WEB人材のこれからの転職先は、むしろ好条件を提示してくれる『既存企業』になるのかもしれません。このような時代はもうすぐそこまできているのです。



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