それじゃただの数字遊び。「うぇっぶ」じゃなくてWEBマーケへ

それじゃただの数字遊び。「うぇっぶ」じゃなくてWEBマーケへ

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WEBマーケティングに取り組む企業は考えました。

「投資に対して思うように成果が出ないのはなんでだろう」

WEBマーケティング施策を行っているが成果に繋がっていない企業や担当者へ向けた論考です。私については前回の記事をご参照ください。

もし、あなたが経営者なら「マーケティング がしたい」という人にマーケティングを依頼しますか?

そもそもWEBマーケティングとは何か?

私は社外のWEBマーケターと話をする機会を多くもうけるようにしており、そこで必ずお聞きしているのは「WEBマーケティングとは何か?」という問いです。少々稚拙な質問に聞こえるかもしれませんが、その回答からその人の視座が見えます。表現は違えど全員に共通する回答は「WEBを手段として顧客と商品を繋ぐ、売上をあげる仕組み」とのことです。

私も100%同意です。

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よくある表現ですが、WEBマーケティングはあくまで「手段」です。その「手段」を利用することで企業は「売上」を作りたいわけです。つまり、「売上」が立たなければそれは「WEBマーケティング」ではなく「うぇっぶ」です。なお発音は「うぇっぶ↓」です。

「うぇっぶ」してしまう企業は、多く存在する。

よくこのような現象を目にします。

●WEB担当者が広告マンからWEB広告の提案を受ける。

広告を出稿する。

CPCが報告される。

売上は上がらず。

〜うぇっぶ〜

 

●違う広告マンからSEOの提案を受ける。

順位上昇が報告される。

売上は上がらず。

〜うぇっぶ〜

 

●違う広告マンからSNS広告の…(以下略)

CPCが報告される

売上は上がらず。

WEB担当者が上司に謎の数字を報告する。

上司「ああ、うんなるほどね」。

〜うぇっぶ〜

 

なぜこのような現象が起こるのか?
広告マンが悪いのでしょうか?

違います。誰も悪くありません。

持てる判断でベストは尽くしたと思います。

問題は、”正しいWEB施策を判断する知識を持っていない”からです。ここから改善するためには「WEBを利用して売上を作る仕組み」が必要になります。仕組みがなければ、無目的なCPCとかインプレッションなど意味のない数字ばっかりが貯まります。このような”バケツに穴が空いているような状態”だと、どんなに予算を投じてもWEBマーケティング施策を実施しても売上は上がりません。

ではどうすれば良いのでしょうか?

答えは簡単です。バケツの穴を塞ぐだけ。

「簡単にいうなよ」と思うかもしれませんが、実はWEBマーケティングは非常にシンプルな原理原則が存在します。ややこしいことは言いません。

【有効なアクセス × 成約率の高いページ = 売上】です。

この原理原則を守れば売上に繋ぐ成果を出せます。逆に破れば絶対に成果は出ません。WEBマーケティングには多くの手段がありますが、実はそのほとんどがこの原則のいずれかにアプローチするための取組みです。つまり、成果が出ていない企業は”有効でないアクセス”を集めていたり”コンバージョン率の悪いページ”を持っている状態なのです。これがバケツの穴です。

この穴を塞ぐためにこの原則に沿ってこのような疑問文が作ることができます。

「どうすれば有効なアクセスを集めることができるだろうか?」
「どうすればコンバージョン率の高いページに出来るだろうか?」

この疑問文への回答をアクションに落とすことで初めて「WEBマーケティング」の第一歩と言えます。しかし、回答内容が「セッションを前月比1.5倍にすること!」や「CPAをマイナス1,000円!」みたいな回答は危険です。この数値を追うばかりに「売上」を忘れてしまうかもしれないからです。

何度も言いますがWEBマーケティングにおいて「売上」が唯一絶対の成果指標です。ですので、ここから1ミリも逃げてはいけません。逃げた時点で数字遊びの「うぇっぶ」です。ここで疑問文として出てくるのが、「どうすればこの数値を効果的に追うことが出来るのか?」です。

ここからはそちらにフォーカスしたお話をします。

「うぇっぶ」にならない少数チームを編成する

まず、「うぇっぶ」をやってしまう組織というのは「WEBマーケティング」を管轄するチーム体制に大きな問題があります。おそらく実施した取組みをレビューする行動が組まれていないはずです。

例えば、ブログを書いてセッション数を伸ばすにしても!実行した後はやりっ放しになっているのではないでしょうか?セッションが未達でも誰にも言及されないのではないでしょうか?このようなチーム体制では、数字遊びの「うぇっぶ」に陥りやすいので予算がどんどん漏れていく可能性があります。早急に改善しましょう。

ここで私が提唱したいチーム編成を言いますと2〜3名で組んでください。メンバーはできれば、オフラインでの活動でコミット力のあるメンバー1名と事業の手練れを管理役として1名いれば十分です。あとはやりたい人がいれば参加してもらいましょう。

ここでポイントなのが、人数は少なければ少ないほど効果的です。なぜなら人数が多くなると責任の所在が分散してしまうからです。また、成果が出ていない状態で人員を一気に投下するのは悪手と私は考えます。成果が出れば徐々に投下していくことが良いです。

成果指標と過程指標を管理する

次にこのチームのオペレーションですが、こちらのツイートが素晴らしいのでご紹介しておきます。

 

こちらの「2:優先順位の策定」ですが、私の場合は絶対に「売上」を優先指標にします。おそらく僕が営業畑出身だからでしょう。成果が出ればよいので、1つの成果指標を決めてください。それに伴って成果指標を達成するための過程指標も決めてください。

過程指標はあくまで成果を達成するための過程となる指標です。これらを嵌め込むことで一定のオペレーションにコントロールが効きだします。早期にいくつも過程指標を試しておけば、効果的な手段を手に入れることができますのでオススメです。予算との相談もありますが、初回こそ量が物を言います。

これらを設定した後は1週間に1度チームでお互いの過程指標の進捗のレビューを行いましょう。遅れている場合は「間に合うためにはどうすれば良いか?」を考えます。また、視点として必要なのは成果指標です。私の場合「売上」にこの活動が繋がるのか?という疑問です。もし、ズレていると論理的に判断できる場合は過程指標を修正しましょう。

これらを毎週繰り返し、しっかりと修正改善を行えば、数字遊びの「うぇっぶ」を脱却して「WEBマーケティング」へ昇華するはずです。ここまで取り組みを受け取っていただき、自社でしっかり取り組むことができれば正しいWEBを施策を判断する知識が手に入っているかと思います。

この裏付けは、1週間に1度のチームでの過程指標の進捗のレビューで成果が出るプロセスとは何か?を正しく判断できるようになっているからです。この判断力があれば発注先や営業マンの提案を適正に採用することが可能になります。つまり今までは、営業マンのデータや情報(インフォーメーション)に踊らせれていたかもしれません。しかし、正しいWEB施策を判断できる知識が手に入れば「この情報・提案は売上に対してこのような活用ができる!!」という情報の判断と打ち手転換、打ち手転用が出来るようになっているはずです。

WEBマーケティングの秘伝のタレ

今、打ち手転換という言葉を敢えて扱いました。実は打ち手転換はWEBマーケティングを「うぇっぶ」にさせない非常に重要な考え方です。それでは最後に秘伝のタレとも言える思考法をお伝えします。

「WEBマーケティング」を実行しようとすると膨大な数字=データを取り扱うことは避けられません。「このページは離脱しやすいページである」とか「このページはアクセスが伸びました」など、データから担当者は「情報」に書き換えます。

もうご理解いただいていると思いますが、「情報」はそれ自体では「売上」に全く起因しません。そこで必要なのが「情報の打ち手への転換」です。

打ち手転換は「データ」「インフォメーション」「インテリジェンス」という思考法から把理解を深めることが出来ます。私がこれを知ったのはZOZOの田端さんのnoteで拝見した記憶があります。その中で非常に有用な理解が定着する”たとえ”があります。

今日の「湿度は◯%だ!」これが数字(データ)
●(
この湿度から)「今日は雨降る」これが情報(インフォメーション)
(雨が降るから)「傘持っていこう」これが打ち手転換(インテリジェンス)

つまり、濡れないために傘を刺すようにデータや情報から「売上」を作るための対策を打つことこそがWEBマーケティング担当者が行わないといけないアクションなわけです。

ただ情報を報告するだけでは1円の利益も出ませんし、マーケティング活動ないしビジネス全般においても同じことが言えるのではないでしょうか?

最後に

安心いただきたいのは、新しい取組みなんて見誤っているケースがほとんどです。失敗するのは普通なのでどうせならその失敗をネタにしながら仕事を楽しんで欲しいと思います。

以上がWEBマーケティング施策を行っているが成果に繋がっていない企業や担当者へ向けた「うぇっぶ」じゃなくて「WEBマーケ」へ進化するための論考です。

 

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岩崎隆男

この記事のライター

岩崎隆男

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