書き方間違ってない?WEBライターならコピーライティングの種類を知ろう
コピーライティングの書き方を間違っていませんか?「コピーライティングって、キャッチフレーズになる文章を作ることでしょ?」
それは、コピーライティングの表現の一部です。キャッチフレーズを並べて、商品の説明だけを書いただけの記事ではユーザーの反応は期待できません。つまり、コピーライティングの種類を知らないで書くと根本的に間違ってしまうことがあるのです。
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そもそもマーケターのあなたが、書く文章は「誰に見てもらいたい文章なのか?」を理解する必要があります。
まずは、コピーライティングの種類や役割を知っておくことが必要ですね。せっかくの労力も無駄になってしまい、まったく反応がとれない広告文になるからです。
そのため、最初に理解しておきたいことがあります。「どんな媒体にコピーライティングを反映させていくのか?」
コピーライティングは、3つの系統に分類されます。
- SEO系
- 情緒系
- セールス系
SEO系は、検索エンジンのアルゴリズムを軸とした「検索ユーザーの求める情報」をキーワードを基準にして、わかりやすく書く必要があります。
情緒系は、言葉の雰囲気や組み合わせなどによって、心が動かされる文章です。企業のキャッチフレーズや、商品サービスのネーミングなどに使われます。
セールス系は、文章の力で人の心を動かし、商品やサービスを申し込んでもらうための文章です。コピーライティングの定義は、不透明な部分はあっても上の3つの中で用途に合わせて使い分けていくことが求められます。
このページでは、曖昧に捉えられるコピーライティングについて、きちんと種類と役割を解説していきましょう。
さらにコピーライティングの書き方のポイントまで取り上げていくので、最後まで読みすすめて、ぜひ役に立ててくださいね。
コピーライティングとは
まず、コピーライティングの種類を説明する前に「そもそもコピーライティングって何?」ということからお話ししていきましょう。
コピーライティングって簡単に定義すると、「広告に使う文章」「文章で売るための技術」になります。
もう少し深く定義すると、「人間心理を深く理解して、言葉で読み手の行動に変化を与えられる文章の作成技術」ということです。
コピーライティングは、「言葉で人を動かす」ことも可能な文章作成方法になります。文章だけで相手の行動に影響を与えるなんて、実際できるのでしょうか?
実際にコピーライティングは、以下の点を重視して文章を作成します。
- 読み手を釘付けにする文章
- 共感を得てもらえる文章
- 行動を喚起する文章
冒頭でも説明した3つの分類とコピーライティングの重要点が一致するのです。
- SEO系(読み手を釘付けにする文章)
- 情緒系(共感を得てもらえる文章)
- セールス系(行動を喚起する文章)
「どんな相手に届けたい文章になるのか?」
常に目的は、「相手目線」で「相手」に「行動」または「魅力」を伝える文章の作成です。以上の観点からもう一度、コピーライティングを定義すると次のようになります。
- 読み手を行動させるための技術
- 商品の魅力を伝える文章術
相手に「魅力」を感じさせたり、相手に「行動」を起こしてもらったりする特徴をもった技術が、コピーライティングです。
つまり、コピーライティングの本質とは、「人を知る」ことになります。コピーライティングの本質は、「人間心理」を踏まえて文章を作成していくので、経験を積んでいくうちに自然と「人間を理解する」力も備わってくるでしょう。
そのためには、マーケターであるあなたが、「広告宣伝のための文章を書くテクニック」としてコピーライティングを理解する必要があります。
コピーライティングは、購買促進や購買意欲に刺激を与えることができるテクニックになるので身につければ、一生困らないスキルになるでしょう。
コピーライティングの種類
では、コピーライティングの「種類」や「役割」について詳しく解説していきましょう。コピーライティングの種類は、3つに分けられます。
- SEOライティング(Web ライティング)
- イメージコピー(コピーライティング)
- セールスコピー(セールスコピーライティング)
しかし、コピーライティングの種類の呼び名は、正解はありません。きちんと定義はされていないので、業界や媒体によって違いがあるのです。
そのため、このページでは一番“キャッチー”な呼び名で大きく種類を分けて解説していきます。
SEOライティング
インターネットを利用して自社のサイトやブログでアクセスを集めることは、「検索エンジン」のアルゴリズムに準拠した文章が必要になってきます。
検索エンジン、Googleの判断基準に沿ったライティングが、SEOライティングです。
リスティング広告やディスプレイ広告などと違って、検索エンジンのアルゴリズムを理解していないと書けないテクニックになるのでしょう。
Web上で公開するライティングは、SEOの影響を無視することはできません。そのため、日々精度の上がるGoogle アルゴリズムの動向を気にしながら、検索ユーザーのための「読み手をくぎ付けにする文章」を書いていく必要があります。
SEOライティングの目的は、主に検索ユーザーの「調べる」という行為の答えになる「ユーザーの求める情報」の提供です。
「ユーザーのための情報」には、自社の商品やサービスなど広告や宣伝は向かないでしょう。個人で発信するブログのように、訪問者の居心地の良い「ビジネス色」を感じさせない文章が理想ですね。
SEOライティングに向いている媒体は、「企業ブログ」「オウンドメディア」「FAQサイト」などです。
さらにSEOライティングは、検索キーワードに沿ったキーワードの答えになるサイトコンテンツが必要になります。
例えば、検索キーワードが「肩こり 治したい」の場合、「肩こりを治したい人が強く求めている情報(答え)」をサイトやブログのコンテンツにしていく必要があるでしょう。
イメージコピー
イメージコピーとは、イメージ広告のコピーライティングのことです。コピーライティングについての解説で紹介した「情緒系」の文章になりますね。「広告を見たユーザーの記憶に残す」役割があります。
コピーライターの糸井重里さんが提唱した「キャッチコピー」で一躍有名になった手法です。
主に「マスメディア」や「イメージ広告(ディスプレイ広告)など」短い文章でユーザーに広告の先にあるものを“イメージ”させることになります。
イメージコピーの代表格として、「キャッチフレーズ」があげられるでしょう。例えば、クレジット大手のマスターカードの「お金で買えない価値がある」や、JR東海の「そうだ、京都に行こう」などの短い文章が、企業のキャッチフレーズですね。
つまり、キャッチフレーズのコピーで「キャッチコピー」と呼ばれています。キャッチコピーの構成は、「1日 ○○、○○するだけ」というような短い文章で一瞬のうちにイメージさせる役割があるのです。
つまり、「イメージコピーはキャッチコピーのこと」と言ってもいいのではないでしょうか。
イメージコピーが掲載されるのは、ウェブ上だけではありません。
- 電車の中吊り広告
- テレビCM
- 雑誌巻末広告
- 看板広告
特に「中吊り広告」や「看板広告」の場合は、「ブランドコピー」と言って企業のブランドイメージを訴求する広告になっています。
イメージコピーの特徴は、直接商品を売り込まないで、文章からイメージさせることです。イメージコピーは、人間心理にはたらきかけてイメージを持ってもらうことが目的なので、明確な効果を実感することができません。数値では計れない取り組みなのです。
セールスコピー
セールスコピーライティングのことをセールスコピーと言います。さらに、ダイレクトレスポンス広告のコピーライティングのこともセールスコピーに分類されるでしょう。
ダイレクトレスポンスとは、「直接的に反応や行動を与えるコピーライティング」のことです。主にダイレクトメールやメルマガなどで使われる手法ですね。
セールスコピーライティングの役割を取り上げてみましょう。
- 商品の特徴
- 商品の効果効能
- ベネフィット(メリット・結果)
まさに「商品の販売ページ」で使われる文章がセールスコピーになります。
「商品を売るためのページ」セールスレターもセールスコピーによる文章です。セールスレターは、レスポンス広告商品やサービスの魅力を感情的・論理的に訴求していく長い文章が多いですね。
セールスコピーの役割は、ユーザーに「行動を起こさせる」ための直接的なはたらきかけになります。
イメージコピーと違って、成果を「数値で計れる」のが特徴です。文章によって「商品購入ページ」に誘導できたか?
問い合わせなどオファーがあるか?クロージングされたか?という明確な成果が数値で確認できます。
コピーライティング書き方の注意点
コピーライティングは、3種類に分けられることを理解されたでしょうか?それぞれに特徴がありますよね。
ただし、書き方にはすべて共通した注意点があるのです。それでは、キャッチコピーを書くときの6つの注意点を取り上げてみましょう。
キャッチコピーを作るときの6つの注意点
- ユーザーにとっての利益
- 情報の新しさ
- ユーザーの好奇心
- ポジティブなメリット
- 結果のわかりやすさ
- 出稿前の再確認
ユーザーにとっての利益
ユーザーの利益は、「いかに価値を理解してもらえるか」につきますね。「お客さんにとって得があるか?」をイメージコピーの場合は、短い文章で直感的に訴えます。セールスコピーの場合は、論理的に明確に説明することも必要です。
どちらにも共通することは、読み手にとっての得(価値)になる「ベネフィットをわかりやすく表現できるか」になります。
情報の新しさ
「その情報は新しい情報か?」と言ってもニュース記事のように常に最新の情報を追うことではありません。
掲載している情報と提供する商品やサービスに食い違いがなければ、「情報は新しい」ことになります。つまり、掲載情報の「信ぴょう性」ということですね。
ユーザーの好奇心
その文章は、「お客さんの好奇心を刺激するか?」という点です。大手ポータルサイトに掲載されるイメージコピーなどは、ユーザーの好奇心と短い文章を一致させるための役割になります。
セールスコピーの場合は、ページのトップで「ここには、私の欲しい情報があるかも?」と好奇心を持ってもらうことが必要になります。
ポジティブなメリット
広告文などは、一瞬で「読むか読まないか」判断されてしまうことから、直感的にメリットをわかってもらうことが必要です。
特に「明るい面」「プラス面」を書いているか?を意識することが重要になります。
「悪い面はなるべく書かない」ことになりますが、例外もあり、メリットデメリットの両方を明るく前向きに書くことで信頼性が上がるでしょう。
結果のわかりやすさ
この「結果のわかりやすさ」が一番重要なポイントです。ユーザーにとって、「欲しい結果が簡単に手に入るように見えるか?」という点が一番難しくなります。
それだけにユーザーに響く文章になるので、ベネフィットを短くまとめた文章でアピールできることが求められます。
出稿前の再確認
コピーライティングだけに限りませんが、一度書き上げた文章でも再度確認することは必要です。
さらに翌日読み返して、声を出して読んでみたり、他人に読ませたりして、どこかおかしい部分は、「手直し」をしていきましょう。
コピーライティングの目的
次にコピーライティングの目的についてお話ししましょう。
SEOライティングの目的
SEOライティングの目的は、「顧客の求める情報」を正しく提供することです。その結果、検索エンジンの上位に自社のページを表示させて、その情報に“強い関心を持つユーザー”にアクセスしてもらうことになります。
言い方を変えると「調べもの」についての「回答ページ」になることです。SEOライティングは、「事実」と「信ぴょう性」も重要視されます。
常に検索エンジンのペナルティと背中合わせの状態で、ウェブサイト全体のメンテナンスや更新も必要になってくる「労力」を必要とするテクニックです。
イメージコピーの目的
イメージコピー(コピーライティング)の目的は 主にブランディングです。広告宣伝効果により、自社のイメージアップ、ブランド認知が目的になります。
そのため、イメージコピーは、広告代理店やマーケターにとって必須のスキルになるでしょう。
セールスコピーの目的
セールスコピー(セールスコピーライティング)の目的は、顧客の購買行動を駆り立てることです。
セールスライティングの目的は、文章により、ユーザーがレスポンス(行動)を起こしてもらいます。そして結果的に売上につながり、収入に直結するスキルになるのです。
このようにイメージコピーとセールスコピーは、目的が違います。順序的には、「イメージコピーで商品を認知してもらって、セールスコピーで購入してもらう」という流れですね。
コピーライティングの書き方手順
それでは、次にコピーライティングの書き方の手順を解説しましょう。ここでは、長文の代表格「コピーライティング(セールスコピー)」の書き方で見ていきます。
情報の整理
まず、何もない状態から思いつきで文章を書くことは不可能だし、効率的ではありません。必要なのは、コピーの内容になる情報です。
つまり、「ネタになる情報」を自社の所有するデータで入手したり、関連情報をインターネットや書籍などから入手したりします。
次に入手した情報から、「誰が?誰に?何を?どのように?」を分析して整理していくのです。その理由は、コピーライティングの目的は、「文章によって行動してもらう」ことになります。
行動をしてもらうためには、「ターゲット」や「提供価値」などを明確にしておく必要があるからです。
闇雲にわからない相手に向かって文章を書いてみても、まったく反応がないコピーになりますからね。
そこで、情報整理に役立つフレームワークの「3C分析」があります。
3C分析は、Customer(顧客)、Competitor(競合他社)、Company(自社の強み)の3つの頭文字をとったマーケティングの基本分析のフレームワークです。顧客、競合、自社のデータをリサーチして、ターゲットを絞り込んでペルソナを設定します。さらに競合他社をリサーチして自社と比較するのです。
比較により抽出した自社の強みをピックアップしていきます。このようにターゲット情報、ペルソナ設定、自社の強みなどを基にした情報を整理しておくのです。
重要キーワード選定
続いて、重要なキーワードを整理した情報の中から選びます。
文章のポイントの抜粋や魅力的な提案のヒントなどを抽出して、全体の構成の「見出し」になる「サブキーワード」も、この時点で決めておきましょう。
ここで重要なことは、先ほどリサーチした3C分析で抽出した「自社の強み」や「顧客の価値」の共通する部分を明確にすることです。
「自社の強み」と「顧客の価値」の共通部分のことをバリュープロポジション(提供価値)といいます。
そのような理由から、バリュープロポジションをキャッチコピーとして選び、文章の冒頭などに使うのです。
文章作成の組み立て
ここから、文章作成の組み立てを始めます。これまで集めた文章の素材パーツを組み立てて設計どおりに当てはめて構成部分を作成していくのです。
いちばん重要なバリュープロポジションをキャッチコピーやタイトルに使いましょう。次に序文になるリード文から始まり、ボディコピーで詳しく解説して、クロージングコピーで最後に行動を起こさせる流れになります。
この時点では、文章の「タイトル」や「見出し」などポイントになる部分を当てはめていくことになるでしょう。
文章作成
文章の構成部分が決まったら、本格的に文章を作成していきます。構成で当てはめた「見出し」や「概要」を参考にして、長文で書き始めてみることから始めます。
一度作成した文章をもとに、次の点を確認してみましょう。
- ポイントが凝縮されているか?
- 読み手が理解できる内容になっているか?
- 競合との優位性(比較)
- 自社の差別化(オリジナリティ)
- 信ぴょう性(証拠の明示)
長文で出来上がった文章をもう一度、確認して「無駄な部分」や「重複する部分」などを削除したり、不足な説明を追加したりします。
ここで重要になるのは、読み手がターゲットになるユーザーだということです。自社目線のフィルタをかけすぎて、ユーザーの求める価値が伝わってこない文章にならないようにしましょう。
文章構成の型
ここで文章を作るときに「この構成で組み立てれば間違いはない」と言えるセールスコピーの型を1つ紹介しましょう。
PREP法
PREP法は、プレゼンの組み立てやブログ記事の構成で使われる「型」です。「Point導入結論、Reason理由、Example具体的な例、事例 Point最終結論」上の4つの頭文字「P」を並べてプレップ法と呼ばれています。
PREP法は、コピーライティングの文章には最適で説得力を表現しやすい構成なのです。組み立てもわかりやすく、「結論」から始まり、「結論」で終わる構成が作りやすい「型」になります。
例:「私は文章を書くことが好きです(結論)→それは楽しいからです(理由)→自分で書いた文章を読んでくれる人がいることで文章を書くモチベーションが上がります。(具体的な例:理由の説明)→そのような内容から私は文章を書くことが好きなのです」
PREP法は、無駄な表現がなく、読み手を筋道に沿って説得できるの「結論先行型」の文章です。文章構成に迷ったときは、PREP法を意識することで不慣れでも説得力のある文章になるでしょう。
コピーライティングについてまとめ
コピーライティングは、単純に文章を書いて作成するわけじゃないことを理解してもらえましたか?SEOライティングやイメージコピー、セールスコピーの3種類に分類され、広告や企業サイトなど用途に合わせて使っていくのです。
さらにコピーライティングの書き方について解説してきましたが、3C分析からバリュープロポジションまで事前にリサーチして準備をすることが必要になります。
コピーライティングは、顧客から広告や企業サイトの文章についてアドバイスをする立場のマーケターであれば、おぼえておくべき「ユーザーの購買行動を促進させるテクニック」を提案できるようになるでしょう。
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