現役女子大生SNS論|Instagramストーリー「戦略ないならあんまり広告入れないで」
こんにちは。現役女子大生ライターのりっちゃまです。
私は先日「女子大生のインスタ消費文化論」という女子大生目線のインスタ考察を書いた記事が想像以上にバズり興味深い体験をしました。本当に拡散されまくって多くの方が見てくださったので「これが大人が欲しい情報なんだ」と感動しました(笑)
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その記事に反応した方達は、若者を知りたい企業で働くマーケティング関係の業界人などの”おじ様”たち。
彼らは、若者アプリとされているインスタグラムをよく分からないとし目を背けてきたのかもしれません。
またインスタメディアとして可能性があると知りながら私たちに寄り添う理解ができず足踏みをしているように感じます。
多くの若者にリーチできるプロモーションは、Facebookでもなく、Twitterでもない。独自のアプローチを仕掛けられる、Instagramであると確信しています。
インスタは今縦長動画の再生アプリとしても新たな需要を生み出してきています。そんなインスタの機能であるストーリーに特に焦点をあてていきます。
目次
今さら若者に聞けない、そもそもインスタって…?
引用:「国内MAU2,000万! Instagram Dayから見るビジネス活用の展望」より
インスタグラム(インスタ)とは、写真をベースにした共有型コミュニケーションアプリのこと。2010年10月にアップルのAppStoreに登場して以来、瞬く間に米国に広がり、Facebook、Twitterと並ぶ人気アプリとなりました。
2014年には日本語アカウントが開設され20代を中心にかなりのシェア率を有し、アップデートをし続けています。
2017年10月に開催された、Facebook社主催のイベント「Instagram day」の記事情報によると、2015年の世界MAU数は3億人、国内MAU数は810万人でした。
しかし、そのわずか2年後には世界MAU数は8憶、国内MAU数は2000万人と2倍以上に急成長していているのです。
この理由の一つとして考えられるのが2016年8月にサービスが開始された「ストーリー」という機能の登場です。
ストーリーとは通常の写真がメインの投稿とはまた別の、24時間で自動消滅することが特徴の動画のことです。これにより、気軽に日常を発信できるようになり利用者数、アクティブユーザーが増加したではないかと考えられています。
実際に周りの女子大生を見てもインスタをダウンロードしたことがない人はほぼ見たことがありません。若者にとってインスタは、もはや生活の一部になるまで浸透しているのです。
インスタ検索の活用普及によりコンテンツが多様化
このように、インスタ内での動きが活発になると、必然的にインスタに内蔵されるストックが増え、情報検索機能としても注目されていきました。
最近は気になる商品やお店を検索することはもう当たり前。新しく検討を考えるアルバイト先やインターン先の社名を検索し評判を調べたりする人も決して少なくありません。
実際に私は、検討中のアルバイト先が仲がいいのか判断するために検索しました。
そこの飲み会の様子とか投稿されてたのを確認できた時はもう
「みんな仲良さそうで安心!!」
と思い申し込んだりもしました。(落ちたけど)
また女性のみの消費行動に着目すると、比較的にミレニアル世代は失敗をなくすための事前準備の情報集めが多い印象を受けます。
メイク用品や気になる生活アイテムなどインスタでの画像や投稿内容を軸に考えていたりもするのです。例えば、#おすすめリップ
で検索してみてもこんなにある…。
また、商品を調べて考える女性は自分も投稿をし、その商品を広めてくれる可能性が高いと言えます。
なぜなら、時間をかけ調べて買った商品は口コミの良い評判通りであれば満足感を覚え投稿したくなるからです。
消費行動が活発的な女性は特にインスタの情報は購買意欲が動かされるものであると言えます。
インスタは有効なプロモーションである。
インスタは検索エンジンとして見ても消費者の購買意欲を喚起させるものとして動かされるようになってきています。
かつてのように純粋で作りこまれた写真、アート作品を閲覧することも少なくなってきました。
それよりも、何かユーザーに役に立つコンテンツ紹介やよりカジュアルな日常風景などが増加傾向であると感じています。
またそこに着目した企業広告も目立ってきました。
それは、インスタで行われている企業のプロモーションがクオリティ高いものになっていったということが理由として挙げられます。
ターゲットに拾われる投稿策略を練ることは有効な策であるといえます。
ますますアクティブになるストーリー
2018年には様々な新機能が搭載されたことで、より一層ストーリーが活発化していきました。GIFスタンプ、ステッカー、ショッピング機能の追加によりフィード投稿よりストーリーを見る人が増えたように思われます。
実際に、私の友達に「投稿かストーリーどちらを中心に見るか」のアンケートをとったところ、10人中7人がストーリーを最初に見ているとのことでした。
理由は、24時間後に消えてしまうようなリアルタイムの動画に価値があること。動画の方がスクロールが楽で視覚の暇つぶしとして流し見に便利であるという事が挙げられます。
また写真投稿はどうしても凝ってしまいたい気持ちもあり、投稿するのが億劫になってしまうのですね。そういった意味でも写真コンテンツ自体が減少しストーリーをチェックする割合も増加したのではないかと考えられます。
企業広告とストーリーの可能性
インスタはユーザーに沿った機能を拡充してきましたが、近年は企業目線の機能も登場し、広告プラットフォームとし意味を成しています。
ショッピング機能やぐるなびの予約など導線を引きやすくなったのも特徴です。
またインスタ上での広告は通常の写真付き投稿で行われていましたがストーリーの普及によりストーリー内でも広告が活用されて来ています。
ストーリー内での広告は通常のフィード投稿よりも見られる確率が高まり大きな効果が見込まれます。
次々にスワイプされ自動的に移り変わっていく動画では広告も目に入りやすく、ストーリーのみを使用するユーザーも増えたことによりターゲットの幅が広がっています。
企業のストーリー戦略において、押さえておくべき点は女子受けを考えるということです。現在インスタの使用者の男女別の割合は、男子が39%、女子が61%となっています。
企業のブランディングにもよりますが、圧倒的に女子受けのマーケティングをしたほうが良いと感じます。
[雰囲気と共感性が高いコピーでのアプローチ]
これは、SHEという企業の広告です。WEBマーケター等のコース提供をしている企業で、ミレニアル世代女性をターゲットにしています。
直接的な宣伝文句とこだわりを感じないストーリー広告をしている会社が多い中でなんとなく可愛い画像という所から目に留まらせ、コピーを読ませることに成功しています。
またストーリーの特性としてスクロールが楽であるという事が挙げられますが、その楽さゆえに小さい文字でも読もうと立ち止まる可能性も高くなると感じています。
友達が、愚痴をストーリーで長々と書いていたのを、わざわざ指を止め読んでしまう現象と似ています。気になるときは文字をすべて読みたくさせてしまうのです。
ちなみにこの広告をみたユーザーがTwitterにも引っ張られ拡散されました。
実際のTwitterです。
インスタに出てきた広告がめちゃめちゃエモかった。 pic.twitter.com/4nU2A7DkNF
— かなみ (@bkdkr_sygni) January 5, 2019
いいね、が約17万人は絶大なプロモーション効果です。
その広告の質により他アプリにユーザーが拡散をし、かなりのエンゲージメントを獲得しました。
拡散性の低いインスタでも共感できる広告は拾われていくという事かもしれませんね。
企画段階からストーリー広告を侮らず、何を軸に興味をひかせるにはどうすればいいのかという視点が今後重要になっていくと考えられます。
7.まとめ
これまで見てきたように、インスタはこれから「ストーリー」を軸にした企業プロモーションが有効なものになっていくと思います。
実際に現段階ではストーリー広告に重きを置く企業は少ないと感じているのでチャンスだと思います。
だって、大体の広告は秒で飛ばすうざい広告ばかりだし…。
やっぱり立ち止まってみたくなる広告はストレートなものじゃなくて戦略立てられた凝っているものなんだろうなあと感じますね。
今後もまたインスタ運営側も新機能の追加をし、企業の動きも活発になっていくことでしょう。どんな惹きつけられる広告が出ていくのか楽しみです。
でもまあ、広告はほどほどにお願いします(笑)
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