MEO対策をすべき業種とSEOとの違い、MEOのメリットデメリットを考える
2018年ごろから日本でも、MEO対策を導入する店舗や施設が増えてきました。果たしてMEOが何なのか、今更聞けずに薄ぼんやりの方も多いと思います。今回はMEO対策について確認していきましょう。
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MEOとは
MEO (Map Engine Optimization)を一言で言えば、マップエンジンの最適化のことで、地域名(駅名、市町村名)+ 業種名(職種、サービス名)でGoogle検索された結果、地図情報枠で3位以内に自店舗や施設の情報を掲載させようとする施策なのです。海外ではローカルSEOとも呼ばれています。
SEO対策との違い
SEO(Search Engine Optimization)は、検索エンジン最適化のことですが、対するMEOはGoogleMapの最適化ともいえます。
Google Street Viewの調べでは、現在お店や会社に関する検索のうちの44%は、地図サービス利用によるもので、その中でもGoogleMapの利用率がダントツに高く、利用者全体の73.6%をしめることがTesTee Labの調査から明らかになりました。
Googleでキーワード検索したときの結果の順位に、自社のWebサイトを上位表示させようとする施策がSEO対策です。統計から見ても一般的にユーザーは、表示されたリンクの一番上から見る傾向があるため、検索結果1ページ目の上位に表示されているサイトほど、アクセスが増えるものなので、どの企業もWebサイトのリンクが、出来る限り上位に出てくることに尽力するのです。
GoogleMap上で目的地を探しやすくすることが、もともとMEO対策の意義なので、サイトを上位表示させることだけが、目的ではありませんが、何とGoogleMapで3位以内にランクされると、Google検索でも上位表示されるようになります。
ローカル検索
ローカル検索結果こそが、運命の分かれ道。ローカル検索とは、ローカル色が強い検索キーワードに関連する対象店舗が、検索結果上に表示されるしくみのことで、これによって表示されたものがローカル検索結果と呼ばれるものです。ローカル検索結果は、次の3つの要素によって表示される内容が決定すると考えられています。
- 検索キーワードと実店舗の関係性
- 検索ユーザーと対象地までの距離
- 知名度
つまり遠方にある店舗であっても、検索を実行したユーザーと関連性が高いと判断された場合は、検索上位に掲載される可能性があるため、ローカル検索結果いかんで、小規模店舗でも十分に見込み客を集客できるのです。
なぜMEO対策なのか
今MEO対策を始める店舗が増えています。それには次の4つの理由が考えられます。
1. スマホの利用者数の増加
格安スマホの登場により、以前より安く簡単にスマホが持てるようになりましたね。スマホユーザー数が増えれば、必然的にローカル検索の重要性も上がるというもの。
図書館の開館時間からホームセンターやスーパーマーケットの売り出し情報、さらに駅、バスの時刻表や目的地までの所要時間に関することまで、場所を選ばずどこでもスマホを利用して、調べるようになると、パソコンにログインして検索することが、ほとんどなくなってしまったのです。
一般ユーザーが行う検索方法の劇的な変化から、自店舗を確実に見つけてもらうための施策がMEO対策ということ。
2. リスティング広告による効果が下がった
少し前はリスティング広告をやっていれば、店舗にとって十分な宣伝成果を上げることができていました。しかし広告運用の代行業者が増加し、リスティング広告の導入が簡単になったため、それだけで効果を出すことが、極めて難しくなってしまったため、MEO対策が注目されたのです。
3. SEOだけで上位表示することが難しくなった
最近のGoogleアップデートが、SEO対策による上位表示を難しいものにしてしまいました。現在コンテンツに信用性がない広告がたくさん貼り付けられているアフィリエイトサイトというものは、次々とランク外へ追いやられているのです。その一方で地元で信用されている施設や店舗、企業に関するWebサイトの表示が、上位に来る傾向にあります。
つまりSEO施策に多くの費用をかけるより、MEO対策でローカル検索結果を改善した方が今では圧倒的に効率的なのです。
4. ポータルサイトの増加による掲載料の増加
売上アップや検索順位の上昇をアピールする、ポータルサイトの活用は、最近も増加傾向でありますが、売上が今ひとつだからといって、数多くのポータルサイトを利用すれば、当然のことながら掲載料が増加してしまいますし、集客できる保証はありません。
しかしMEO対策でなら無料であっても、集客効果を期待できるのです。
MEO対策を導入するメリット
MEO対策は、ローカルビジネスを展開する上で必須と言われています。上位に表示されていれば集客効果は抜群で、特に外出時に現在地付近のレストランや居酒屋などをすぐに探したい目的意識の高いユーザーに対して、高い訴求効果が見込めるという点がメリットです。それにSEOほどはメジャーでないので、集客数を増やせる可能性が大きいこともあげられますね。
もちろんいいことばかりではない
MEO対策を行う上でのデメリットとしてまずあげられるのは、Googleのガイドラインを守らない場合、あるいは守っていないことが発覚した場合には、その問題を解決するまでは、検索結果に表示されなくなること。
しかもそれより深刻なのは一般ユーザーの口コミやレビューが反映されるため、それが必ずしも福とならずに、逆効果になることもありえるのです。つまり事実ではないネガティブ要素が口コミやレビューで増えた結果、悪評が広がり風評被害を受けやすいといえます。
MEO対策で効果が出るのはどんな業種?
すでにお話しした通り、ローカル検索が重要ツールとなる店舗や施設に関するWebサイトにとって、MEO対策は有効といえます。
- 都道府県や地域名と一緒に、業種名が検索される
- 地元密着型で、ターゲットエリアが狭い
- 店舗の場所がわかりにくく、質問されることが多い
- SEO対策がうまくいっていない
- リスティング広告の費用が高くて利用できない
上記に当てはまる場合にはMEO対策の導入で、自社のWebサイトへの集客数がアップする可能性が高いはず。
MEO対策の効果的な方法
MEO対策の効果的な方法について、確認してみましょう。
1. Googleマイビジネスに登録し、頻繁な情報アップデート
MEO対策とは言い換えれば、Googleマイビジネスを最適化することですからまずは登録です。Googleマイビジネスとは、2014年にGoogle+とGoogleプレイスの統合によって完成したサービス。
Googleマイビジネスに自分のビジネス情報(店舗の名前や住所、電話番号、地図情報など)を登録すると、Googleサイト上に無料で情報を照会できて、最新情報の更新、管理も可能です。実店舗がない場合でも登録が可能。
2. 口コミ数や評価を増やす
常連のお客様や、店舗をよく知る人にGoogle ビジネスへ口コミの書き込みをお願いする、あるいはWebサイトやSNSに、口コミ投稿をうながすコメントを入れることから始めましょう。
口コミをもらったら、たとえ厳しいコメントであっても必ず返事することをお忘れなく。誰でも自分のコメントにレスがあれば嬉しいですし、誠実に対応した返事をもらえば好印象を持つはず。ネガティブな口コミを書き込んでいたユーザーが、後に常連客になってくれるかも。
3. 最低限のSEO対策を行う
公式サイトが上位に表示されていれば、MEO対策にも大きなアドバンテージになりえます。お金をかけなくても、公式サイトを作成した上でコンテンツを頻繁に更新したり、ユーザーが必要としている情報を提示するなどして、サイトを充実させることならできますよね。
4. 写真の投稿
GoogleMapで照会される写真は、投稿された写真の中からランダムに表示されるため、選ぶことはできませんが、オーナーが投稿した写真が利用されることが多いので、ユーザーの目を引く品質の高い写真を積極的に投稿するのが良いでしょう。
5. MEO対策会社に依頼する方法もあり
自力でMEO対策の実施が難しい場合には、MEO対策を専門にしている会社に依頼することも検討しましょう。料金の相場は2.5万~5万円程度。特定のキーワードで3位以内を達成した日数で成果報酬を払う日額成功報酬型と、決まった金額を支払う固定報酬型があるようです。
え、悪質なMEOもある?
かつてWebサイトの検索結果を下げる誹謗中傷行為である、逆SEO(リバースSEO) が頻繁に起こりました。具体的にはターゲットとなる競合他社のWebページより好評価のページをたくさん作って、相対評価を落とすことや、低評価のWebページにターゲットのWebページのリンクを貼って、評価を落とす方法など。
その結果それに対抗すべく逆SEO対策なるものが登場するという、おかしなスパイラルに巻き込まれた会社も少なくありませんでした。
残念ながら逆MEOも起こっています。MEO対策と逆のことをすれば、一般ユーザーであっても逆MEOの「原告」になれてしまいますし、「競合の順位を下げるなら逆MEO」と営業している会社も多いのです。
悪質なMEO対策会社にもご注意
さらにはGoogleポリシー違反する行為をMEO対策として行う、あるいは不当な料金請求をするなど悪質なMEO対策会社も後を立ちません。
違反行為である検索対策テクニックが、正当なMEO対策の一環であるかのように、Webで公開されていることもあります。
信じて実践してしまったビジネスオーナーがトラブルに巻き込まれた結果、MEOに悪印象を持つ人が今も多いのが残念ですが、まず自己防衛のためにも、以下三点に留意してください:
• 悪質な会社の巧みな営業トークに惑わされない
• 何がGoogleポリシー違反になるのか十分に理解する
• GoogleマップやGoogleマイビジネスの登録は自分で行う
他人に「任せきり」は避け、基礎知識を身に付けることを忘れずに。正しく行えばMEO対策は必ず役立つはずですから。
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