WEBマーケが通用しないのはどんなケース?触らぬ神に祟りなしなのか?

WEBマーケが通用しないのはどんなケース?触らぬ神に祟りなしなのか?

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企業のインフラとしてWEBの必要性が浸透し、WEBマーケティングも不可欠となってきました。この記事を読んでいる読者の皆さんにしてみれば、いまだにWEBマーケティングがいらないなんてことってあるの!?と疑問に思われるかもしれません。

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WEBマーケティングが通用しない業界が本当にあるのかどうか、またどのような実態なのかまとめました。

WEBマーケティングはどんな業界にも通用する?

WEBマーケティングはどんな業界にも通用する?

WEBマーケティングはIT企業でのみ必要なスキルではありません。トヨタやソニー、JRなど古き良き日本企業もWEBテクノロジーは不可欠になっています。WEBネイティブ企業に限らず、どんな業界でもWEBマーケティングはとても重宝されるスキルの一つなのです。

しかし、よくよく思い返してみるとインターネット自体たかだか20年ほどの歴史しかなく、その短い時間の中でここまで急激に発展してきたツールです。日本企業の大多数の経営者の世代を考えても、世の中はまだまだ「アナログ」がビジネスを動かしています。企業という視点から歴史を考えてみると、日本には奈良時代から続く会社があったり、創業100年以上の会社数が世界ナンバーワンだったりと非常に古い歴史と伝統を持つ企業が多数残っているのです。

すると当然、中には当然「WEBマーケティングが通用しない」分野・業界があるのです。もし、WEBマーケティングを専門に行うマーケターであれば、どのようなポイントが把握しづらいのか気になりませんか?それを把握するために、話をより掘り下げていきたいと思います。

WEBマーケティングを「万能」と勘違いしない

WEBマーケティングを「万能」と勘違いしない

現在WEBマーケティングは、ホームページやアプリ、その他のシステムを活用している企業では切っても切り離せない非常に重要なポジションにあります。そしてWEBマーケティングが及ぼす影響と効果は広範囲に及びます。そのため、WEBマーケターは自分自身を何でもできる万能な存在だと勘違いしがちです。でもそれは、「WEBを活用している狭い世界」の中での出来事であると知っておく必要があります。

WEBを活用しない企業では、当然WEBマーケティングは不要なのです。WEBマーケティングはWEBを使う一部の人のためのビジネスです。WEBを使っていてもWEBマーケティングを必要としていない人達ですらまだまだ存在します。自分の周囲だけに着目して、視点から外れてしまったサンプルのことを見落としてしまう生存バイアスに騙されないようにしましょう。

筆者は、広告代理店やコンサル会社の勤務経験で、「これってWEBでうまくいくの?」と言う案件に多く出会ってきました。例えば、農業や漁業に関する案件です。直売をしている農家さんにとって、WEB販売は確かに一つの流通経路かもしれませんが、WEB注文のやり取りから梱包、発送まで小口案件をこなしていくことは畑仕事をしながらでは非現実的です。

さらに生産量が限られている農家さんに至っては、メディア露出であまり有名になりすぎて注文や問合せが殺到し、その対応で忙殺されてしまうこともしばしばありました。漁業に至っては海の上でインターネット回線は使えないので問題外です。実際にインターネット回線を引いていない事業者も多く、「これじゃあWEBマーケティングはまだ通用しないな」と実感しました。

ケース1|「BtoBビジネス」は、まだまだWEBマーケ発展途上。

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店舗運営に関するツールをWEB広告で認知させたいという依頼がありました。店舗運営に関してはニーズも多く、多くのネットユーザーが検索をしているため、リスティング広告で効果がありそうです。しかし、クライアントの要望としては、「高額サービスなので、店長クラスではなく直接経営層に届くように広告を出したい」というものでした。

確かに、経営層というターゲットが明確であるならば、無駄な広告をしないためにそこにピンポイントに届くようにするのが自然な流れです。しかし、検索キーワードで「経営層」という絞り込みはできません。さらに、常に忙しく時間のない経営層はワード検索自体を行いません。有用なサービスを探す場合、知り合いのツテやコネを頼ることが多いのです。

このケースからもわかるように、シニア経営層はまだまだオールドメディアが優位になっています。古き良き「ご紹介」のスタイルが浸透しており、サービスを探すときにWEBがあまり活用されていないのです。「BtoBビジネス」で特に「経営層向け」商材はWEBでは集客しづらいことがわかります。

ケース2|「地域限定」はSEOが通じない場合がある!

ケース2|「地域限定」はSEOが通じない場合がある!

インターネットは世界各地とつながっており、基本的に「世界中」を対象にビジネスができるツールです。だからと言って世界中をターゲットにすることが実際のビジネスモデルと合致するわけではありません。

例えば、「大阪の一部地域限定の宅配クリーニングサービス」企業があったとしましょう。WEB検索から集客をするのであれば検索キーワードは「クリーニング 宅配」などベーシックなものになると思われます。しかし、そのキーワードで検索上位を取るのは並大抵ではありません。日本語対応している全世界の「クリーニング 宅配」で上位を取る必要があるためです。実際、その検索キーワードで上位を取ることは理論的にも難しいことです。なぜなら全国展開している大手競合が存在している場合、資本力で劣る地域限定ビジネスはSEOの効果が発揮しづらいためです。

そもそも、大阪の一部地域を対象にしたビジネスモデルで、全国(または世界)を対象にした検索キーワード上位を取る必要性があるのでしょうか。地域限定のビジネスモデルであれば、通常のWEB広告やSEO対策は費用対効果が合わない可能性が高くなります。それよりもSNSを活用した方が費用対効果も高く、より効果的な販促活動が期待できるでしょう。

ケース3|「どこでも売っている商材」はWEBマーケが通じない場合がある!

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WEB販売の特徴に考えてみましょう。WEB販売の最大のメリットは、家に居ながらにして自分の欲しい商品を買うことができ、家まで届けてもらえるという点です。一方デメリットとしては、家に届くまでのタイムラグが発生すること、実際の商品を品定めできない点になります。以上のメリット・デメリットを踏まえて考えると、WEBで販売する商品は手元に届くまでのタイムラグが発生してでも欲しい商品ということになります。

ユーザーはWEBで検索した際に、「最も安い」商品を比較検討します。どこにでも売っている商品(流通商品)は配送料もかかるため、わざわざWEBで買う動機が低くなりがちで、マーケティングしづらい商品であると言えるでしょう。どこでも買える流通商品は、「安い」「サービスが手厚い」「愛される」この3つのどれかが必要になるので、WEBですぐに売り上げを上げるのが難しいという特徴があります。

また、「最も安い」を求めるユーザーのニーズに応えるために、ただの価格競争になってしまい、販売する側としても利益を削っていかねばならない、非常に苦しい経営スタイルを強いられることになります。

そこで、WEBでものを売る場合「ここでしか買えない」という価値が重要になってきます。WEBでしか買えない、ここにしか売っていないという価値がある商品が有効なのです。

まとめ

まとめ

近年企業にとって重要なポジションを獲得しているWEBマーケティングも、視野を広げていくと様々な事情からまだまだ通用しない業界が存在します。WEBマーケターはビジネスにおいて万能感を感じやすいかもしれません。

しかし、「WEBマーケティングは万能ではない」ということを前提として知っていれば、通用しない業界やシチュエーションにぶつかったとしても、適切な提案ができるようになり、自身のビジネスの幅を広げることにつながるでしょう。

 

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