オンライン商談で成功する人がしていること

オンライン商談で成功する人がしていること

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2020年9月現在、このコロナ禍はいつまで続くのか。緊急事態宣言解除後、頻度限定で従業員に出社を促す企業が増えましたが、大企業や外資系企業中心に2020年いっぱい、リモートワークを従業員に指示しているところも。

リモートワークを継続せざるを得なくとも、営業担当者は顧客(見込み顧客)その気にさせ、営業目標に会うだけの受注を生み出さなければなりません。

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リアル商談(対面商談)が難しい今、「オンライン商談なんて、ムリムリ」ではなくて、「オンライン商談でも、ともかく受注しなければ」と現状に合わせた活動に変更しなければ、営業活動は現行成り立たないのです。

オンライン商談とは

オンライン商談とは

顧客と対面で会うことなく、ICT (Information and Communication Technology=情報通信技術)ツール群を活用して、オンラインで営業活動を進めることがオンライン商談です。

2020年4月に株式会社ライトアップが従業員数100名未満の中小企業を対象として行なった「オンライン商談システムの利用に関するTEL調査」では、オンライン商談システムを利用していると回答した企業が、一部の社員が使っている割合を含めると、47.8%という約半数に達しました。

さらに商談を全てオンラインにしたいという要望も寄せられており、どちらかといえばITリテラシーが低いとこれまで見なされてきた中小企業で、業務のIT化が急ピッチですすんでいるようです。

コロナ禍だけが理由ではない

オンライン商談が知られてきたその他の理由は、従来のリアル商談の効率性が疑問視されていることが挙げられます。

2019年12月にHubspot Japan株式会社が日本の営業担当者の思考を知るために実施した、日本の営業に関する意識・実態調査では、勤務時間の25.5%はムダと感じていることが明らかに。
この「ムダと感じる時間」を金額換算してみると、年間で約8300億円もの経済損失を生んでいることになるのです。

当調査ではまた、営業担当者がムダだと感じる業務として、次を示しています:

  1. 社内会議(33.9%)
  2. 社内報告業務(32.4%)
  3. キーパーソンとの面会ができず再訪問(26.6%)
  4. 日々の商談の移動時間(24%)

オンライン商談では、面会ができず再訪問や、商談の移動時間といった「ムダな」時間とコストを削減でき、営業業務のパフォーマンスを最大化することができるはずなのです。

オンライン商談のメリット

オンライン商談のメリット

オンライン商談を活用するメリットには、どんなことが考えられるでしょうか。

1.交通費の削減

リアル商談とは異なりオンライン商談では、顧客先に出向くための移動のための交通費が不要なので、その予算を他のプロジェクト等に当てることができます。

2.移動時間の削減、商談場所の確保が不要に

オンライン商談では、顧客先に出向くための移動時間を考えなくてよいため、商談の日程調整が迅速に行えるのです。遠方の顧客とでも、日程調整の打診後1時間後に、オンライン商談が開始できることもあります。リアル商談と比べて一稼働日あたり多くの商談を設定できるので、営業活動の効率が格段に上がるのです。

商談の日程調整が楽なので、顧客と頻度高く接触できることもメリット。例えばリアル商談であれば、1ヶ月に1回の2時間商談(+移動時間1-3時間)がやっとだったのが、1週間に1回の30分商談に置き換えられたら、顧客側の変化の把握に役立つだけでなく、顧客との親密度も増すはずです。

また商談場所の確保も不要になるため、調整にかかっていた様々な時間を、商談に割り当てられますし、この先たとえ外を出歩くことが禁止されたとしても、営業活動が続けられますね。

3.ペーパーレスの推進

リアル商談でのお約束である、紙の資料の用意や、事前に郵送する手間もかかりませんので、印刷費や郵送費などのコスト削減ができます。紙の代わりにオンラインの画面共有機能で、簡単に最新情報が照会できますし、セキュリティの観点からも電子データでのやり取りは安心ですので、質の高い商談が実現するのです。

4.研修教材の作成

ZoomやTeams、WebExなどのWeb会議システムを使用すれば、オンライン商談を録画できるので、後から商談のレビューができますし、またそのデータを後輩や部下への研修教材としても流用できます。

5.営業テリトリーの拡大

オンライン商談であれば、営業テリトリーが地域限定から全国、ひいては全世界に拡大できるという点も見逃せません。自社の新たな可能性の創生に期待できます。

オンライン商談のデメリット

オンライン商談のデメリット

残念ながら良いことばかりではありません。しかし予想されるデメリットをきちんと把握し、対策を立ててておけば、オンライン商談の早期成功につながります。

1.インターネット接続状況に左右される

オンライン商談を行うには、インターネット環境が必須です。加えて自社のインターネット環境が良好でも、顧客オフィスのインターネット環境が不安定では、頻繁にハングアップするなど、会話がなりたたない可能性が大。

もちろん顧客側に良好な接続環境を用意してもらうことができればベストですが、現在はリモートワークで働く人が多いので、参加者全員が各自自宅からオンライン商談に参加することが多いために、接続に思わぬ負荷がかかるより場合も。それに加え、日本のどちら様も会議を設定しやすい時間帯には、インターネット接続が集中して、思わぬトラブルが起きることもあります。

インターネットをWifiではなく有線接続にしたり、システムが重くなるのを避けるために、始めの挨拶が終わったら発言するとき以外は動画配信を停止、音声をミュートにする、あるいは資料を事前に送信しておくなどの対応を考えておくべきでしょう。

2.商談前の準備が大変

顧客側で事前登録やツールのインストールなどする必要がある場合も考えられます。ITにさほど強くない顧客の場合は、商談前の準備に手間がかかって、嫌になってしまうこともありますので、簡単な導入ガイドを作成して提供したり、既存の導入ガイドのURLを提供し、顧客支援をいたしましょう。必要に応じて、Q&A対応もお忘れなく。

3.顧客がオンライン商談を望まない

実際に顔を合わせなければ、商談は始まらないと強い信念が顧客側にあり、リアル商談でなければ応じない場合には仕方ありません。無理にオンライン商談を勧めず、柔軟に対応しましょう。

オンライン商談で成功率が高いのは、アップセルとクロスセル

オンライン商談で成功率が高いのは、アップセルとクロスセル

 

オンライン商談で向くのはどのような場合でしょう。既存顧客に対するアップセルあるいはクロスセルと言えます。既存顧客であればドアノックは終了していますので、顧客側にも警戒心がないところが良いのです。自社にカスタマーサクセス部門があるなら、その担当と情報交換し顧客のペインを見出し、その解決策を提案をするのであれば、オンライン商談ビギナーであっても対応がしやすく、受注しやすいといえます。

新規顧客案件は厳しいかも

一方ドアノックからの開始となる、新規見込み客の囲いこみをオンライン商談で「もの」にするのは、熟練の営業担当でも大変なことです。オンライン商談だと相手の顔は見えていても、リアル商談だと簡単な、細かい表情の変化が読み取りにくい。それを補おうともっと効率よく会話をしなければならないという心理が営業担当に働き、事務的な味気ない会話に終始したり、逆に妙に騒がしい会話になるといった事態が起こり、たった一度の面談で終わってしまう可能性が。

また顧客の中には、初めての面談がオンラインで、リアルに会ったことがない営業担当に対し、警戒心が剥き出しの人もいます。

その点からも、初めて面談する相手に対しては、オンライン商談をに対して抵抗感がないかどうかを、あらかじめ確認すべきでしょう。

紹介者があると話しやすい

しかし選り好みできる状況でないことが多いのが、営業担当の辛いところです。初めて商談する相手の場合、既存顧客や協力会社(パートナー)からのポジティブな紹介があると、先方の気持ちが和らぎオンライン商談もスムーズに進むことが多いようです。事前に何らかのツテがないか、確認しましょう。

もっともこれはリアル商談の場合も有効な方法ですが。

オンライン商談で成功する人がしていること

オンライン商談で成功する人がしていること

最後に次にオンライン商談で新規案件が受注ができる人々は、どんな工夫をしているのか、確認したいと思います。

まずは見た目から気を遣う

リモートワーク中は、どうしても寝巻きのような、トレーニングウェアのようなスタイルで過ごす時間が多くなりがちですが、オンライン商談にそのままの服装で参加するのは、ビジネスパーソンとしていかがなものでしょうか。

だからといって、きちんとしすぎて相手を恐縮させるのも考えものです。まずは清潔感がある服装。男女ともに、襟のあるビジネスカジュアルなシャツがお勧めです。特に夏場のネクタイ着用はマストではありません。女性の場合、さらにメイクはどの程度すべきか悩みますが、思った以上に顔が大写しになるため、ポイントメークで良いので、まゆと目、それに口に色があると、きりっと見えます。

ここが違う、成功する人がしていること

事前準備やフォローアップでは、どんなことが有効でしょうか。

1.事前に資料(データ)を顧客にメール送付し、日程の再確認を

どのような話をするつもりか、先方にあらかじめ伝えたほうが商談プロセスがスムーズであることが多いです。必ずしも本番の商談で使う資料と同じである必要はありませんが、図を多くして、文字が少なめの方が、オンラインでわかりやすいので、意識して作成しましょう。事前に手の内を全て見せてしまうと、相手が構えてしまうので、料金に関わる情報は、事前資料から抜くのがベターです。

資料送付の際、日程の再確認することを忘れずに。中にはオンライン商談の優先度を低くとらえ、急に別の予定を入れてしまい、当日ドタキャンする人も少なくないからです。自分の営業活動をあまり歓迎していない雰囲気を先方に感じられる場合には、商談時間の事前確認をしっかりと行うのが肝となります。

2.本番の商談の進め方を確認

1時間のオンライン商談の場合、参考になる時間の組み立ては以下の通りです:

  • 15分:自己紹介とソリューションあるいは製品紹介
  • 30分:Q&A、顧客の課題などをヒアリング
  • 15分:次のステップについての提案とクロージング

インターネット環境が万全でも、PCの調子や設定次第でハウリングが起き、お互いの音声が聴きとりづらくなることもあります。オンライン商談前の音声確認は必ず行いましょう。

3.オンライン商談当日

当日は開始の5~10分前にシステムにログインして、先方を待ちします。遅刻厳禁はいうまでもありません。

商談中は多少オーバーアクションにしないと、相手に伝わりにくいことが。次の点を意識してみましょう:

  • 印象として残したい話は抑揚をつけたり、トーンを低めにするなど、ドラマチックに話すのが効果的です。
  • 身振り手振りは、見やすいように大げさに。

4.商談後のフォローアップは迅速かつ丁寧に

オンライン商談後当日中にお礼メールを出しましょう。提案内容を記載し、次ステップの商談日程の打診をし、追加資料を添付します。その後1週間以内に再度メールで連絡をし、次回商談日程のリマインドをしましょう。

以上が、皆様のオンライン商談での勝率を上げる参考になれば幸いです。

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